役職定年と転職と 技術流出を食い止めないといけない
年末に向けて増えてくる転職相談
そろそろ秋も深まり年末や新しい年度に向けて動き始める時期ですね。
今回は役職定年と転職について綴っていきたいと思います。
役職定年とは
各々の会社や業界によっても制度が違うと思いますが、ある一定の年齢で昇進しないのであれば管理職から専門職に異動する制度です。
私が最初に在籍していた日本の製造業の会社では、53歳がその年齢になっていました。
そこから1.その会社で専門職へ異動(給料はもちろん下がる) 2.子会社や関連会社へ転籍(移った会社で昇進の可能性も有る) 3.外資系などへ転職する という3つの選択ができます。
もちろんその人の人生なのでどれがいいとは一概にはいえるものでもありません。
ただ、この時期になると私が在籍していた会社の元上司や先輩から外資系への転職について相談を受ける事が多いです。
役職定年から転職するメリット・デメリット
多分大多数の方は1もしくは2を選ぶと思いますし、その後の仕事などでお付き合いがありある程度情報が入ってくると思いますが転職する場合について、私が知っている範囲で紹介していこうと思います。
大企業出身であれば有利
まず私のいる業界では、大企業の課長経験がある人であればどこかの転職サイト一つ登録すればオファーはたくさん来ると思います。
理由としては、日本のバブルが弾けてから製造業だけではないかもしてませんが新規採用を減らしていた時期になり、どこも課長職の人手が足りていない状況になります。
また特に外資系の部品会社などは、人を一から育てるより引き抜いた方が早いという考えもあり外資系の会社には喜ばれます。
外資系だと、役職定年前の給料かそれ以上もらえることが多いと思います。
転職市場を把握している時間が無い
転職の相談を受けて1番気になるのは、課長クラスの方だと日々の業務に追われ時間の余裕がなく転職市場の動向など全然把握できていない事です。
私も全部知っているわけではありませんが、今すぐ転職しない状況でも3つ転職サイトに登録し色んな求人を見ています。
また仲良くしてもらってる人材会社の担当者とは半年~1年に1回会ったりして、気になる事を質問したりしてます。
転職市場も動きが激しいので、もし転職を少しでも考えているのであれば役職定年の1年前には転職サイトや人材会社に登録をしておいた方がいいです。
理由としては、何となくその会社の持っているイメージだけで転職する方もいたりして入社してから福利厚生が想像と違っていたり、外資系などの給与形態を理解していなかったり入ってからが大変になります。
登録は無料ですし、嫌なら断ってもいいので是非登録をしてください。
まとめ
今回役職定年を記事にしてみたのは、私がいた日本の会社だけなのかもしれませんが役職定年というだけで簡単に処理してしまう事を危惧してます。
技術系の方であればわかると思いますが、大企業の課長クラスだと経験値が半端ないんですよね。
その経験値を活かさず、言い方悪いですが窓際族にしたりしてそのまま定年を迎えるという方を何名も見てきています。
まだ社内や子会社・関連会社ならいいですが、いきなり外資系などに移った場合その経験値やノウハウが流出するという事が企業は分ってないのでそういう制度をそのままにしていると思いますが・・・
コピーだ何だと騒ぐ前に、まずそこを固めないともっと技術的進歩がなくなると思います。杞憂ならいいですが。